人間関係と引き寄せの法則

はじめに

生きていく上では避けることのできない人間関係。職場の悩み事として挙げられることも多い人間関係。この人間関係に、引き寄せの法則を当てはめた場合どのように活用できるのでしょうか。

本記事では、人間関係に引き寄せの法則を当てはめて、実践的な人付き合い方法を考えていきたいと思います。


目次

  • 人間関係と引き寄せの法則
  • なぜ他人は存在するのか?
  • 他人との関わりにおける引き寄せの法則
  • 最後に
  • 参考文献


人間関係と引き寄せの法則

まず初めに、引き寄せの法則に基づくと、あなたが体験していることの全ては、あなたが引き寄せているということになります。 つまり、学校や職場の他の人間もあなた自身が引き寄せているということになります。

日本語のことわざで端的に表すとすれば、類は友を呼ぶということになるでしょう。 と言っても、そんな馬鹿な、私はあんな同僚を望んでなどいない、と思われた方も多いのではないでしょうか。勿論その様に感じる場合もあるでしょう。その様に感じる場合は、あなたが日々望んでいないものを引き寄せているということになるかもしれません。

引き寄せの法則を思い出していただきますと、あなたの思考や、感情に呼応したものが引き寄せられるということですね。 今の人間関係に満足していないとしたら、日々、満足していない人間関係を考えたり嘆いたりしていませんか? 学校や職場から帰ってきたあとも、嫌な人を思い浮かべて不平、不満を並べていませんか? そんな不満な人間関係を嘆いて考え続けていれば、引き寄せられてくるものは、まさに不満な人間関係となるわけです。

ではどうすれば望む人間関係が手に入るのでしょうか。あなたの思考や、感情に対応したものが引き寄せられる訳ですから、嫌な人のことは一旦忘れてしまいましょう。学校や職場から帰ってきたあとには自分が楽しいことをしましょう。

なんだか、現実逃避では?という声が聞こえてきそうですね。ですが、引き寄せの法則に基づけば楽しいことに集中できれば楽しいことが引き寄せられる訳ですから、この方法でも全く問題ありません。よくアドバイスとして挙げられるのは、仕事や勉強のほかに、「趣味を持つ」とよいということですね。自分が楽しめることを持つことでリラックスするということです。

自分が好きなことに没頭することで、嫌な人間関係のことを忘れることができます。自分が好きなことをすれば、ポジティブな前向きな気分になれますから、それだけでも引き寄せの法則としては、ポジティブな人間関係を引き寄せることに繋がっていきます。

しかし、そんなことは言われなくてもわかっているし、そもそも根本的な解決策になっていないのではないか、という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、例えば誰か嫌な人がいるとしたら、なぜその人が嫌なのかをじっくりと考えてみるということを考えていきたいと思います。


なぜ他人は存在するのか?

上記でお伝えしたように、一旦人間関係自体を忘れて、自分が好きなことに没頭する。この方法でもポジティブな人間関係を引き寄せることに繋がりますが、今回は、例えば誰か嫌な人がいるとして、なぜその人が嫌いなのかということを考えていきましょう。

例えば、ある嫌いな人がいるとして、なぜその人のことが嫌いなのでしょうか。その人の営業成績が優れているからでしょうか。私の営業成績に比べて。 あるいは、その人は異性にモテるからでしょうか。モテない私に比べて。あるいは、その人はマイペースで自分勝手だからでしょうか。私はこんなに我慢しているのに。 そして、そんな人のせいで私の気分は今日も晴れない。あんな人、居なくなっちゃばいいのに。と、そんな風に考えているかもしれません。

まず、重要なことはネガティブに感じる場合、その時にあなたの思考が「欠乏」に向いているということです。 営業成績が優れているあいつに比べて、「少ない」私の営業成績。 あいつに比べて「モテない」私。 協調性の「ない」嫌な奴。 ネガティブに感じたときに、よく考えてみてください。その嫌いだと思う人を考えたときに、その人の「欠乏」している面を考えていませんか? あるいは、その人と自分自身を比べて、自分自身の「欠乏」している面を考えていませんか?

そして、そこまで気づくができれば、一歩前進することができます。嫌な人がなぜ嫌なのかを考えることによって、逆にあなた自身が何を望んでいるのか、何を重要視しているのかが明らかになるのです。 営業成績がすごい人がいるとして、その人のことを考えるとなんだか妬ましい、と感じているならば、もっと営業成績を上げたい、もっと評価されたいと感じているかもしれません。 協調性が無くて、自分勝手な振る舞いばかりする、なんて嫌な人なのだ、と感じていたら、自分自身が協調性を重要視しているという気付きを与えてくれるのです。 そして、その人が嫌いであればあるほど、つまりその人の不足している面に注意が行けば行くほど、自分がその価値観を重要視しているということでもあるのです。

ここまで考えてみると、その自分自身の望みを明らかにしてくれるのは、誰のおかげなのでしょうか? それは他らなぬ嫌な人ですね。 あなたは誰かと比較することで、自分の望みを明らかにすることができるのです。そして、それこそが多様な人間がいる地球に生まれてきたあなたの意図でもあるのです。 他人が存在しなければ、自分の望みがわからない。言い方を変えれば、他人と自分の考え方を比較することによって、自らの望みが明らかになってくる。

他人の存在によって、自分自身の望みを明らかにできるというプロセスを理会できれば、あなたは全ての人間関係に感謝を感じることができるようになるでしょう。


他人との関わりにおける引き寄せの法則

今回は、引き寄せの法則から考える人間関係の在り方について考えていきたいと思います。

上記でお伝えしましたように、嫌な人はあなたの望みを明らかにしてくれる存在でした。とは言っても、実際には毎日職場や学校で、嫌な人に会わなければいけないのも辛いものです。

そこで再度思い出して頂きたいことは、なぜその人のことを嫌いなのかということです。 その根本には、あなたがその嫌な人のネガティブな部分、つまり嫌な人の何らかの不足している部分を見ているという可能性がありました。あるいは、その嫌な人を通して、自分自身の不足しているものを見ているという可能性がありました。

では、逆にその嫌な人の良い所を考えてみましょう。きっと嫌な人にも1つや2つは良い所があるはずです。 なぜ、私があの嫌なやつの良い所を考えなければならないのか、という声が聞こえてきそうですね。 ですが、思い出してください。あなたの思考、感情が引き寄せの起因となるのです。嫌な人のことを考えて、ネガティブな思考である場合は、更に多くのネガティブなことを引き寄せることでしょう。その人のことを考えて、ネガティブになって最終的に苦しむのは自分自身なのです。自分自身を嫌な人から自由にしてあげましょう。

また更に、嫌な人の良いポジティブなところを考えて、そのポジィティブな面に思考を定めれば、その嫌な人から ポジティブと感じられる面を多く引き出せることになるこでしょう。それが、引き寄せの法則だからです。

そうは言っても、あの人の間違いを正さないと気が済まない。だから、ネガティブに感じるとしても、そのことを相手に指摘してあげないといけない、と考えている方もいるかもしれません。 ここで、再度思い出して頂きたいのですが、その相手の行動を引き起こしたのは、あなた自身だということです。あなた自身の思考、感情がその経験を引き起こす要因となったのです。その人の行動を変えることはできないかもしれませんが、その人に対するあなた自身の見方を変えることで、その人から違う行動を引き起こすことができるのです。教育の現場でよく言われている、「褒めて伸ばす」という言葉がよく当てはまるでしょう。

そして、あなたの相手に対する思考を変えて、たとえ相手が変わらなかったとしても、その相手がいることでネガティブに感じ、自分自身が何を望んでいるのかということが明らかになるでしょう。

現代社会においては、経済的活動の側面から協調性をもって他人と協力することが求められますが、本来の他人の存在は、他人の存在を通して自分自身の望みを明らかにするということに他ならないのです。


最後に

上記では、極端な例として嫌な人について色々と考えてみました。しかし、そもそも嫌な人など居なければ自分は気分よく居られるのに、と思われた方がいるかもしれません。

実は、そのような考え方は非常に一般的な考え方ですね。人類はその長い歴史の中で、他人をコントロールするために、数々の法律を作ってきました。しかし、これらの法律は、全て「不足」しているという観点から作られており、実はより多くのトラブルを生み出す要因になっています。

また、今一度思い出していただきたいことは、他人はあなたを気分よく居させるために存在する訳ではないということです。 他人を見て自分自身が気分よくなるのではなく、まず自分自身が気分よくなることが重要なのです。 そして、他人の存在意義は、他人と自分の違いに気づくことによって自分の望みが明らかになるということなのです。他人は、自分の望みを明らかにするために存在するのです。 ですから、自分が気分よく居られるように他人をコントールしようとする、これは誤りです。

他人をコントールしようとすれば、これは不可能なことですから、自分自身の無力感に打ちのめされるでしょう。 他人と自分を比較して明らかになった自分の望みに思考を向けること、これがあなたのするべきことです。 そして、自分の望みに思考を向け、良い気分でいること。そうすることによって、自分の望みを引き寄せることに成功するでしょう それが法則だからです。


参考文献

エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス「引き寄せの法則 エイブラハムとの対話」(SBクリエイティブ) 2007

エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス「お金と引き寄せの法則 富と健康、仕事を引き寄せ成功する究極の方法 」(SBクリエイティブ) 2009

エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス「理想のパートナーと引き寄せの法則 幸せな人間関係とセクシュアリティをもたらす「ヴォルテックス」」(SBクリエイティブ) 2010

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